keisoku

アメリカの夏時間(サマータイム)と日本との時差

日本には夏時間がないため、アメリカとの時差は季節によって1時間変わります。いつ切り替わるのか、どの州が対象外なのか、切替の前後で会議の時刻がどうずれるのかを、2026年の日付と具体的な時刻で整理します。

最終更新:

アメリカの夏時間のルール

アメリカの夏時間(Daylight Saving Time, DST)は、2005年のエネルギー政策法による改正を受けて2007年から現在のルールになっています。開始は3月の第2日曜日の午前2時で、時計を1時間進めて午前3時にします。終了は11月の第1日曜日の午前2時で、時計を1時間戻して午前1時にします。

2026年の夏時間は3月8日(日)に始まり、11月1日(日)に終わります。2027年は3月14日(日)に始まり、11月7日(日)に終わります。「第2日曜」「第1日曜」というルールなので、毎年日付が変わる点に注意してください。

切替は各タイムゾーンの現地時刻の午前2時に行われます。そのため東部が切り替わった1時間後に中部、さらに1時間後に山岳部……と、国内でも順番に切り替わっていきます。2007年より前は4月の第1日曜日から10月の最終日曜日までだったため、古い資料の日付をそのまま使わないようにしましょう。

タイムゾーン別の日本との時差

アメリカ本土には主に4つのタイムゾーンがあり、日本時間(UTC+9)との差は、標準時と夏時間で1時間ずつ変わります。夏時間の間はアメリカ側の時計が1時間進むので、日本との時差は1時間縮まります。

たとえばニューヨークの午前9時は、標準時の期間(11月〜3月上旬)なら日本時間の同じ日の23時、夏時間の期間なら22時です。ロサンゼルスの午前9時は、標準時なら日本時間の翌日2時、夏時間なら翌日1時になります。日本から見ると、アメリカはいつも「前日」か「同じ日の夜」になりやすく、日付の確認が欠かせません。

本土以外ではアラスカ(標準時UTC−9、夏時間あり)が日本との差18時間、夏時間中は17時間です。ハワイは後述のとおり夏時間がなく、1年を通じて19時間差です。

  • 東部時間(ニューヨーク、ワシントンD.C.など):標準時 −14時間/夏時間 −13時間
  • 中部時間(シカゴ、ダラスなど):標準時 −15時間/夏時間 −14時間
  • 山岳部時間(デンバーなど):標準時 −16時間/夏時間 −15時間
  • アリゾナ州(フェニックスなど):1年中 −16時間(夏時間なし)
  • 太平洋時間(ロサンゼルス、シアトルなど):標準時 −17時間/夏時間 −16時間
  • ハワイ:1年中 −19時間(夏時間なし)

アリゾナとハワイは夏時間がない

アメリカのすべての地域が夏時間を採用しているわけではありません。ハワイ州とアリゾナ州(ナバホ・ネーションの自治区域を除く)は夏時間を実施しておらず、プエルトリコ、グアムなどの海外領土も同様です。

アリゾナは山岳部時間の州ですが、夏時間を行わないため、夏の間は時計の表示が太平洋時間(夏時間中)と同じになります。たとえば7月のフェニックスとロサンゼルスは同じ時刻を指し、日本との差はどちらも16時間です。冬になるとロサンゼルスだけが1時間戻るので、フェニックスとは1時間差に戻ります。「アリゾナは山岳部時間だから1時間ずつずらせばよい」と考えると、夏の間は計算を誤ります。

一方で、アリゾナ州内でもナバホ・ネーションの区域は夏時間を採用しています。現地の人と予定を合わせるときは、州名だけでなく都市名で確認するのが確実です。

切替の前後で会議の時刻がずれる

日米をまたぐ定例会議は、どちらの国の時刻を基準に予定を組んでいるかで、切替後の見え方が変わります。ニューヨーク時間の月曜9時で固定している会議は、日本時間では3月第2日曜を境に23時から22時へ1時間早まり、11月第1日曜を境に再び23時へ戻ります。

逆に日本時間を基準にした会議は、アメリカ側の時刻が動きます。日本時間の月曜9時の会議は、2026年3月2日(月)ならニューヨークでは前日3月1日(日)の19時ですが、夏時間が始まった後の3月9日(月)なら前日8日の20時になります。カレンダーアプリはタイムゾーン付きで予定を保存していれば自動で調整しますが、手入力の時刻や口頭の約束は自動では直りません。

切替日そのものにも注意点があります。3月8日のニューヨークでは午前2時台が存在せず、日本時間の15時は現地の1時、16時は現地の3時になります。11月1日には逆に午前1時台が2回あり、日本時間の15時と16時はどちらも現地では1時台です。この日の深夜帯に予定を入れるときは、どちらの1時かを明確にする必要があります。

ヨーロッパとは切替日がずれる

ヨーロッパ(EU加盟国やイギリスなど)も夏時間を実施していますが、切替日は3月の最終日曜日と10月の最終日曜日で、時刻もUTCの午前1時に一斉に切り替えます。2026年は3月29日と10月25日、2027年は3月28日と10月31日です。

このため、毎年3月の2〜3週間と、10月末〜11月初めの約1週間は、アメリカだけが夏時間(または欧州だけが標準時)という状態になります。2026年なら3月8日〜28日と10月25日〜31日が該当し、この期間はニューヨークとロンドンの時差が通常の5時間から4時間に縮まります。日本時間2026年3月20日17時はロンドンでは8時、ニューヨークでは4時ですが、欧州も切り替わった後の3月30日17時ではロンドン9時、ニューヨーク4時です。

日本・アメリカ・ヨーロッパの3拠点で会議をする場合、この「ずれの期間」には誰かの時刻が普段と1時間違ってしまいます。春と秋は年に2回、3者の時刻表を見直す習慣をつけると、会議の行き違いを防げます。

時差計算で間違えないためのコツ

時差を考えるときは、「日付」と「どちらの国の時刻が固定か」を必ずセットで確認しましょう。日本からアメリカへ連絡するときは、相手の現地時刻を曜日つきで書き添える(例:「日本時間3月10日(火)9時=ニューヨーク9日(月)20時」)と、前日・翌日の取り違えを防げます。

日本時間とアメリカ各地の時刻の換算は「日本標準時とアメリカ時刻の変換」で、日付から夏時間かどうかを自動で判定して計算できます。移動時間や会議の長さなど、2つの時刻の差を求めたいときは「時間計算(終了時刻−開始時刻)」が便利です。なお、夏時間の制度は法律で変更されることがあり、恒久化をめぐる議論も続いています。重要な予定では、直前に最新の情報を確認してください。

この記事で使える計算ツール