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二次方程式の解き方:3つの方法と判別式

二次方程式 ax² + bx + c = 0 は、因数分解・平方完成・解の公式という3つの方法で解けます。どの方法でも答えは同じですが、式の形によって楽な方法が違うため、使い分けを知っておくと計算ミスが減ります。

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二次方程式とは

二次方程式は、未知数 x の最も高い次数が2の方程式で、一般に ax² + bx + c = 0(a ≠ 0)の形に整理できます。a が 0 だと x² の項が消えて一次方程式 bx + c = 0 になり、解は x = −c ÷ b の1つだけです(b も 0 なら解なし、または全ての数が解)。

二次方程式の解は最大2つあります。たとえば周の長さが20cm、面積が21cm²の長方形の縦の長さを x とすると、横は 10 − x なので x(10 − x) = 21、整理して x² − 10x + 21 = 0 という二次方程式になります。このように、面積や落下する物体の高さなど「2つの量を掛ける」場面で二次方程式が現れます。

方法1:因数分解で解く

左辺を (x − p)(x − q) の形に因数分解できれば、「積が0なら、どちらかが0」という性質から x = p または x = q と答えが出ます。最も計算が少ない方法です。

x² − 5x + 6 = 0 なら、掛けて 6、足して −5 になる2数は −2 と −3 なので (x − 2)(x − 3) = 0、解は x = 2, 3 です。先ほどの長方形の式 x² − 10x + 21 = 0 も、掛けて 21・足して −10 の −3 と −7 から (x − 3)(x − 7) = 0 となり、縦3cm・横7cm(または縦7cm・横3cm)と分かります。

ただし、係数がきれいな整数の組み合わせにならない式は因数分解できません。数分試して見つからなければ、次の方法に切り替えるのが効率的です。

方法2:平方完成で解く

平方完成は、式を (x + m)² = k の形に変形し、両辺の平方根を取る方法です。x の係数の半分を2乗したものを足して引くのがコツです。

x² + 6x + 2 = 0 を解いてみます。x の係数 6 の半分は 3 なので、x² + 6x + 9 − 9 + 2 = 0、つまり (x + 3)² = 7 です。両辺の平方根を取ると x + 3 = ±√7 で、x = −3 ± √7(約 −0.354 と約 −5.646)となります。

平方完成は放物線の頂点を求めるときにも使います。y = x² − 5x + 6 は y = (x − 2.5)² − 0.25 と変形でき、頂点は (2.5, −0.25) です。グラフの形と方程式の解を結びつけるうえで、重要な変形です。

方法3:解の公式で解く

平方完成を一般の ax² + bx + c = 0 に対して行うと、解の公式 x = (−b ± √(b² − 4ac)) ÷ 2a が得られます。係数を代入するだけで必ず解けるので、因数分解できない式や係数が小数の式に向いています。

2x² − 4x − 3 = 0 では a = 2、b = −4、c = −3 です。b² − 4ac = 16 + 24 = 40 なので、x = (4 ± √40) ÷ 4 = 1 ± √10 ÷ 2 となり、およそ 2.581 と −0.581 です。代入するときは b の符号に注意し、−b が +4 になることを確認しましょう。

求めた2つの解には、足すと −b ÷ a、掛けると c ÷ a になるという関係(解と係数の関係)があります。この例では和が 2、積が −1.5 になり、検算に使えます。

  • 解の公式:x = (−b ± √(b² − 4ac)) ÷ 2a
  • 2解の和 = −b ÷ a、2解の積 = c ÷ a

判別式で解の個数と種類が分かる

解の公式のルートの中身 D = b² − 4ac を判別式といいます。実際に解を求めなくても、D の符号だけで解の種類が決まります。

D > 0 なら異なる2つの実数解を持ちます(例:x² − 5x + 6 = 0 は D = 1)。D = 0 なら2つの解が重なった重解になり、x² − 6x + 9 = 0 は D = 0、解は x = 3 のみです。D < 0 なら実数の範囲には解がありません。

D が負のときも、2乗すると −1 になる虚数単位 i を使えば解を表せます。x² + 2x + 5 = 0 では D = 4 − 20 = −16 で、√(−16) = 4i より x = (−2 ± 4i) ÷ 2 = −1 ± 2i となります。このように実部が同じで虚部の符号だけが違う2つの解を、共役な複素数解といいます。

空気抵抗を無視すると、地面から真上に秒速19.6mで投げ上げたボールの t 秒後の高さは h = 19.6t − 4.9t²(m)で表せます。ボールが高さ14.7mにあるのはいつかを求めると、19.6t − 4.9t² = 14.7 を整理して 4.9 で割り、t² − 4t + 3 = 0、因数分解して (t − 1)(t − 3) = 0 となります。上がる途中の1秒後と、落ちてくる途中の3秒後の2回です(判別式 D = 4 > 0)。

高さ19.6mなら t² − 4t + 4 = 0 で D = 0、解は t = 2 の重解です。これはボールがちょうど最高点に達する瞬間で、19.6mにいるのは1回だけだと分かります。高さ24.5mなら t² − 4t + 5 = 0 で D = −4 < 0 となり、実数解がありません。つまりボールはその高さまで届かないということです。このように判別式の符号は、現実の問題では「2回起こる・1回だけ・起こらない」という意味を持ちます。

  • D > 0:異なる2つの実数解
  • D = 0:重解(実数解1つ)
  • D < 0:実数解なし(共役な2つの虚数解)

放物線との関係とツールでの確認

二次方程式 ax² + bx + c = 0 の実数解は、放物線 y = ax² + bx + c が x 軸と交わる点の x 座標です。D > 0 なら x 軸と2点で交わり、D = 0 なら頂点で x 軸に接し、D < 0 なら x 軸と交わりません。放物線の対称軸は x = −b ÷ 2a で、2つの実数解はこの軸をはさんで左右対称に並びます。

二次方程式の計算ツールでは、a・b・c を入力すると判別式から解の種類を判定し、実数解・重解・複素数解のいずれかを表示します。頂点と対称軸、放物線のグラフも出るので、手計算の答えとグラフの交点が一致しているかを目で確かめられます。a に 0 を入れた場合は二次方程式ではないため、一次方程式の計算ツールを使ってください。

この記事で使える計算ツール